不思議の力 ☽︎‪︎.*·̩͙‬…4

ある日の朝 お勤めをしておりますと
大神様が御巫にお尋ねになりました
 御巫よ 何故 そなたは
 そのような事を致すのであるか
御巫は答えました
 霊性をみがき 人々に尽くす為で御座います
大神様はおっしゃいました
 そなたに 不思議の力与えたは
 神霊界を語り
 人々に 見せかけの癒しをもたらす為に非ず
 今一度 考えてみよ
御巫は 何故お叱りを受けたのかわからず
目を瞑り 考えました
大神様は 厳しい面持ちで おっしゃいました
 わからぬなれば よく聞くがよい
 見よ
 そなたが癒した童子の母親が
 床に臥せっておる
 そなたが癒しの技を施したが故に
 御身は容易く癒されるものと考え
 己の限界を超えて 畑を耕した為であるぞ
 童子は 母の為にと 薬草を探し
 必死で山野をかけずりおったに
 今は不思議の力を奉りおる
 どんなに未熟な想念であろうと
 許されぬ事に見えようと
 神に許されざるものは 何一つ存在し得ぬ
 全ては意味を持ち
 学びの為にある 尊き悪のお役であるぞ
 疲れ 病は 働き過ぎる者に休息を促す為の
 大切な知らせでもあるものを・・・
 神を頼り 不思議の力を頼り
 御身 御魂を
 粗末に扱うようになりたのは 何故か
 親子の身魂を汚したは 誰か
 今 そなたが 成すべき事は何か
 もう一度 考えてみるがよい

御巫は 自分の犯した罪の深さに 恐れおののき
その瞳からは 止め処なく涙が零れ落ちました
御巫は呟くように 言いました
 大神様
 私は 何という間違いを
 犯してしまったのでしょう・・・
 私のなすべき事は 童子と一緒に薬草を探し
 母親の畑仕事を
 手伝わせて頂く事でありました
 自然を愛し 親を敬い 手を合わせる者達には
 人の欲から求める 神の姿は
 御魂磨きの妨げにしかならぬ事を
 身を持って学びました
 二度と 同じ間違いは致しませぬ故
 どうか
 人々の為に生きる事を お許し下さい

大神様はおっしゃいました
 我は 礼を奉る祝詞や 供物や
 立派な社なぞ望みはせぬ
 もし 誠 神々を喜ばさんとするなれば
 人の持ちたる力のみで
 村の者みなに 笑顔をもたらしてみよ
 さすれば
 そなたの守らんとするこの村は
 宇宙の果て迄 安らぎをもたらす
 雛型とならん



神人達の里より

✷*.。 hi∞mi ☽・:*

真理を、指針とし愛と調和の世界へ

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